2014-06-22から1日間の記事一覧
人は、生まれつきの体質によって太っているのか、それとも生活環境によって太らされるのか。これは体重はどのようにコントロールされているのかについての疑問である。 この疑問に答えようと、バーモント大の内科医イーサン・シムズは、こんな実験を考えた。…
肥満はさまざまな生活習慣病の元凶! アメリカ人は太っている人が多い。それも丸々と肥えた、日本ではまず見られない「巨漢」が目立つ。私かこのことを最も実感するのは日本を離れてロサンゼルスに休暇に行くときだ。 ロサンゼルスのユニバーサルスタジオで眺…
どうやってトリインフルエンザから自衛すればいいのか。最も危険にさらされているのは、感染した生きたトリに直接触れている人たちである。養鶏場のそばにもウイルスの混ざったトリの糞があるかもしれないから、近づかないのが、賢明だろう。東南アジアに観…
_ 病原性トリインフルエンザがアジア諸国で猛威をふるい、数百万羽の鳥目類を殺した。トリインフルエンザは、ニワトリ、シチメンチョウといつた家禽類を殺すインフルエンザの型である。 インフルエンザウイルスというのは、遺伝子にRNAを用いるRNAウ…
輸送の高速化と地球温暖化が拡散に拍車をかける ウイルスは人類に大きな被害をおよばしてきた。もちろん人類だってただ手をこまねいていたわけではない。ワクチンを発明したり、衛生環境を向上させたりと、さまざまな知恵を絞って策を講じてきたのだ。だから…
ウィルスは遺伝子を他の生物に移動させる媒介の役目を果たす ウイルスはとにかく小さい。ヒト細胞の直径は10μ。バクテリア細胞の直径は1μ。そしてウイルスの直径は、大きいもので01μにすぎない。1μは1000分の1mmである。ウイルスは世界最小の生物で…
中国の広東省に始まったSARSは、ホンコンを経由して東南アジア諸国、南北米大陸、アフU力、ヨーロッパにまで広まった。 2002年11月の発生から2003年フ月にWHO(世界保健機構)が制圧を宣言するまでに報告されたSARSの感染者は約B500人、死者は8…
がん予防の決め手はやはりバランスのよい食生活 細胞のがん化は、細胞のアクセルとブレーキに相当する遺伝子が破壊されることで始まる。この破壊の最大の要因は、活性酸素である。 活性酸素は、ふつうの酸素とよく似ているが、化学的にやや異なり、非常に化…
子宮頸がんは、ヒトパピロマウイルス(HPV)によって発生する性行為感染症(STD)である。子宮頸とは、膣と子宮をつなぐ部分のことである。 子宮内部にできるのが子宮体がんで、これはホルモンのバランスの崩れが原因で発生する。おそらく、過剰のホルモン…
胃がんの原因の1つとして知られるピ囗り菌もバクテリアの一種がんは遺伝病ではないが、ウイルスやバクテリアの感染が原因となって発生するがんは、一般に考えられているよりすっと多い。 たとえば、肝臓がんは肝炎ウイルス、子宮頸がんはヒトパピロマウイル…
がん原因の30%はタバコが占めている がんによる死者数が毎年増えつづけている。 1935年のがん死亡者数は5万80人であったが、1965年には10万6536人、2000年には30万人になった。 がんによる死者数が、わが国でこれほど増えている理由は、環境の…
遺伝子の変異をコントロールするのもヒト! がんは遺伝子の病気である。こういうと、親から子へ受け継がれる「遺イ云病」と誤解されやすいので、要注意だ。親から子に遺イ云する遺伝病のがんは、確かに存在する。たとえば、小児の目にできる網膜芽腫、小児の腎臓…
もし細胞が、DNAの傷を深いと判断すれば、みずから死ぬことを選択する。これが細胞の自殺で、アポトーシスと呼んでいる。 アポトーシスで死んでいく細胞は、小さくな0、DNAを包む核が縮まり、いくつかの断片に分かれる。この細胞の断片は、白血球の1…
いくらDNAダメージが発生したとしても、DNAが複製する前にダメージの箇所の修復が完了していれば、変異は起こらない。つまり、DNA修復機構が正常に機能しているかぎり、がんは発生しない。 DNA修復という大仕事をやってくれるのが、DNA修復酵素…
環境や食物を通してさまざまな物質に日常的にさらされて生きている。 そのなかのある物質は、ヒト細胞に取り込まれ、DNAに衝突する。こうしてDNAダメージが日々の暮らしのなかで発生している。それにもかかわらず、変異が起こることは非常に珍しい。 …
日異こそがんの原因である。そして変異は、人体に取り込まれた有害物質がDNAにダメージを起こすことで始まる。だが、有害物質は容易に人体に入ってくるものなのか。 昔から「衣食住」は私たちが生きるために必要な要素である。ます、「衣食住」のうち最石重要…
遺伝子の変異によって、がんの引き金となる異常なタンパク質ができる、 死ぬ運命にある細胞が死ななくなるというのは、確かに異常なことである。しかし、それだけで、がん細胞が誕生したわけではない。 ここに細胞分裂が起こっでもテロメラーゼのはたらきに…
正常細胞の一生はこうだ。小さかった娘細胞が成長して、成熟し、分裂して娘細胞を生んで、死んでいく。すなわち、細胞の誕生→成長→増殖→死、という4ステップが1サイクルとなっている。 しかしがんは、植物や動物などの多細胞生物の細胞が限りなく増殖を続…
がんの最大の原因はヒトが長生きすること がんは恐ろしい病気だと広く知られている。それもそのはず、がんは日本人の死亡原因のトップであり毎年、総死亡者の3割に相当する約30万人の日本人ががんで死んでいる。しかも、毎年、新たにがんと診断されている患…
誕生時の身体測定が成人後の健康管理に役立つ 新生児が単に「小さい」ために、数十年後に心臓病に代表される生活習慣病になるわけではない。胎児の成長が阻害されたということは、子宮の状態が最適でないことを意味する。この状態が、胎児が出生し、成長して成…
子宮内で成長が阻害され大きくなれなかった胎児に頻発! 1984年、デイビッドバーカーは、イギリスとウェールズの健康の度合いを示す地図を眺めていて、どうしても腑に落ちない事柄に出くわした。 それは、1900年代に大人が心臓病で死ぬ率の高い地域は、…
「胎児プログラミング」の考え方でいうと、私たちの健康は遺伝子と環境だけで決まるのではなく、子宮のなかにいる胎児期と、出生後の最初の数か月の環境も大きく影響している胎内環境が成人の健康を決める胎児プログラミングの効果は数十年後に現れる しかし胎…
73年前にジョン・カーターがロンドンの北部で生まれたとき、担当医師は、この小さな赤ん坊がはたして生存できるかどうか、全然自信が持てなかった。 この赤ん坊の体重がわずか1.7kgにすぎなかったからだ。カーターによると、彼が生存できたことが奇跡だったと…
糖尿病や心臓病の発生も子宮内での胎児の育ち方が影響 大人になって肥満になるかどうかは、胎内で決まる、という仮説かおる。 この衝撃的な仮説は、「オランダの飢餓の冬」に生まれた新生児を念入りに調査した結果、1970年代後半に提出された。 しかし、この当…